農家のおカネの使い方

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農業参入コンサルタントの山下弘幸(やましたひろゆき)です。

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農業コンサルは9年目ですが、農業歴は31年です。

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今回のテーマは「農家のおカネの使い方」について

 
 
山下さん。
うちの会社で作っている農産物の価格が下がって大変なんです。
どうしたらよいでしょうか?
私の事務所に来られた農業生産法人の社長さんからの相談です。
どうされました?
単価が下がって売り上げが下がって・・・困っているんです。
なるほど、では診断しましょう。
経営規模はどれくらいですか?
収量はこれくらいですね。
販売単価は・・・・
ということは売り上げはこのくらいですね。
次に経費を見ていきましょう
従業員はどれくらいですか?
なるほど・・・・この規模にしては少ない人員で頑張っていますね。
ということは・・・製造コストはこれくらいですから・・・
社長、今お聞きした内容で試算してみると
社長の会社は結構利益出ているはずですが・・・
そうなんですが、実は・・・・
3年前に設備投資した支払いが結構重たくて・・・
なるほど、施設にかなり投資されたんですか~
で、
その支払い分が経営を圧迫しているということですね。
そうなんです。
設備投資におカネをかけて
その支払いが経営を圧迫する
この社長さんのような事例は農家では珍しくない。
実は、私も経営を始めたての頃は
この設備投資の支払いでずいぶん苦しんだ。
なぜなら、おカネを借り入れた時の農産物の相場価格で試算して返済計画を立てているパターンが多いからだ。
社長、借入したとき、
これから先もの相場でこの先もずっと続くって思っていたんですか?
お恥ずかしながら…。考えが甘かったです…
人は誰しも調子が良いときはこの状態がずっと続くと思いがちだ。
だからと言って経営者である以上おカネを投資するときは
先を案じて慎重になるべきなのだが。
そこで、恐る恐る聞いてみた。
社長、ちなみにその設備投資の時って補助金使いました?
・・・・はい。
やっぱり。
補助金:これは魔物である。
時には経営者の経営判断を狂わせる。
どれだけ慎重な経営者でも
目の前に補助金や助成金などのワードが出てくると
ついつい「今しかない」「今投資しないと損する」と
これまでなかった感覚に陥る。
更に
追い打ちをかけるように
回りの農家からも
「今度の補助金、めっちゃ便利らしいぜ」的な
誘惑がさらに経営判断をマヒさせる。
社長、今更ですけど
一つ質問良いですか?
ちなみに、その時の設備投資って、
補助金がなくても投資していたと思いますか?
「いや、補助金が出ていなかったら投資していなかったと思います・・・」
冒頭で
「山下さん。うちで作っている農産物の価格が下がって大変なんです。
どうしたらよいでしょうか?」
って言われていましたが、
どうやら社長の投資の仕方(お金の使い方)が間違っていたことが原因のようです。
これが、農産物の単価が下がったおかげで露呈しただけのこと。
社長。原因はお分かりいただけましたか。
これからはお金の使い方をシビアに見てくださいね。
社長はすがる思いで
単価が下がったから農産物の単価を上げる方法を
私に聞きに来られたのですが、
農産物の単価を上げる魔法なんてこの世の中には存在しません。
農業で成功されているところは
このことにいち早く気づいて
そんなところに農業の成功法はないことを悟った方々なんです。
農業で成功されているところは
問題を社外に求めず、自分に求めます。
自分にできる経営努力なんだろうか?
どうすればコスト抑えることができるだろうか?
どうすれば効率を上げる生産ができるだろうか・・・・
社長!厳しいことを言うようですが、
まだまだ社長として経営者として努力をしなければならないことは山ほどあります!
まずは、それを実践して下さい!
農テラスにご相談に来られる方々は本当にまじめな方ばかりです。
だからこそ、
農業経営の本質をしっかりと社長にお伝えするのが弊社の役割だと思っています。
この社長さんは改めて
堅実的な経費予算、原価計算を見直し、事業目標、事業計画を立て直すといってくれました。
シビアに経営(数字)を見直す。
これが農業者の成功のたった一つの道です。
これで、
この社長さんも露頭をさまようことはないでしょう。
ん?もし、この社長さんが別のところに相談行っていたとしたならば、どうなっただろう?
ちょっと想像してみた。
《社長》
あのすいません。
《担当者》
どうされました?
《社長》
うちの農産物の単価が下がって売り上げが下がって・・・
困っているんです。
《担当者》
「社長!いい補助金があるのでこちらを使われてみてはいかがですか。」
注:
補助金、助成金を否定していいるものではありませんん。
補助金助成金は賢く活用しましょう!
 

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