人を雇う雇用型農業に転換する前にしておくべきこと

いつもご覧いただきありがとうございます。

農業参入コンサルタントの山下弘幸です。

 

今回から新たに農業ビジネス講座を開始しました。

若手の業者のための農業ビジネス講座全9回

初回である第1回は

「雇用型農業に転換する農家がしておくべきこと」

主な内容は次の通りです。

1.雇用の目的

2、雇用する前と後

3、雇用の始め方

 

まずは雇用の目的です

これは結論を言えば 「儲かるために」です。

 

よく、人手が足りないからとか、

両親が高齢で、そろそろ人を入れなきゃとか

規模拡大するから人が必要とかって理由で

雇用型農業を始める人がいますが、

 

すべてにおいて、「儲かるから人を雇う」って

視点が抜けています。

人を雇えば給料が発生しますよね。

そのお給料以上に従業員やパートさんが働いてくれれば

良いのですが、それ以下の働きしかできなければ

その雇用はもはや

 

ただの経費になってしまいます。

 

ということで

しっかりと何のために雇用をしているのかを

明確に決めましょう!

 

2、雇用を始める前と後について

これも重複しますが、雇う前より雇う後の方が

利益が減った・・・では

 

本末転倒ですよね。

でもこれって意外と多いんです。

例えば規模拡大の場合。

これ以上規模を拡大すれば手が回らなくなるってときが

一番やばい。

 

なぜなら、その人を入れたところで、売り上げはそこまで伸びないから。

つまり、その人を入れた分の規模まで拡張できなければ

その人の雇用分の給料は捻出できなくなるのです。

 

いわゆる損益分岐点まで拡張しなければ

損するってことになるのです。

 

3、雇用の始め方について

・求人募集の仕方

 求人広告はあらゆる媒体で出すことが可能ですね。有料無料と自分に合ったものを

選んで求人広告を出すのが良いでしょう。

しかし、気を付けていただきたいのが

 

あなたの会社(農園)も求職者から選ばれているってことです。

あなたの農園に申し込みたいって考えている方は

必ずあなたの農園(会社)を検索します。そして面接を受けるか否かを決めるのです

ってことは、自社サイトがなければ・・・

 

あー、この農園はその程度の会社か~って求職者に思われるってことなんです。

あなたも逆に面接されている。そのことをしっかりと肝に銘じましょう

 

次に、

・面接の仕方について

求職者は「猫かぶってやってきます」雇ってほしくて面接に来ていますので

いいことをたくさん言います。

だからと言ってすべてうのみしてはいけません。

面接するときは甘い話ばかりでなく、厳しい話、条件もしっかりと伝えて

求職者の覚悟を見極めましょう。

人手が足らない・・・

なかなか人が集まらない・・・

だからせっかく来てくれたんだから、この人をのがすと

手が回らない・・・だからとりあえず入れておこう・・・

 

このパターンは後で大変なことになります。

 

どういうことかというと、その人が色々とトラブルを起こして

辞めさせたくてもやめないってパターンになりかねません。

実は人を雇うことより、やめさせることの方がずっと難しいってことも

知っておいてください

次に

・社会保障について。現在社会は、働き方改革って言って働き手に味方する動きが盛んです。

はっきり言うと、経営者は誰も味方してくれません。

ここでは細かいことは話しませんが、求職者は

社会保障をつけてほしいって思っています。

ですから、隣の農園が給料や時給が安くても社会保障が付いているならって理由で

その農園を選らばれることがあります。

 

そのくらい、求職者にとって社会保障の有無は重要なんです。

現在個人農業者(経営者)に対しては(社会保障は)義務ではありませんが

いずれ法整備されるようになると思います。

今のうちに勉強しておくとよいでしょう。

最後に

・仕事の教え方です。

基本的に求職者は素人だと思ってください。

あなたが思い描く7割、いや半分の仕事しかできない人たちがやってきます。

その人たちをしっかりと教育指導する。

 

これがあなた(社長)の仕事になります。

ですから自分の仕事しながら、従業員に仕事を教え、お給料を払う

 

何のために仕事してるのかわからなくなる時期が当分続きます。

 

それでも、将来の自分のやりたい農業を実現するには

雇用型農業に転換する必要があると決めたのであれば

この道は必ず通る道として覚悟を決めて挑みましょう!

 

次回は 「上手な人の雇い方、使い方」についてお話したいと思います。

 

この内容を動画でご覧になりたい方は

コチラ

 

 

 


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