農家の兄弟でとっちが後を継ぐか問題について考えてみた

いつもご覧いただきありがとうございます

農業パーソナルトレーナーの山下です。

 

今回は農業の兄弟事情について

兄弟事情といっても跡継ぎ事情のことです。

私が子供のころ(昭和50年~60年)は農家の長男が後を継ぐのが

当たり前でした。

 

しかし、最近ではだれでも継げるものが継ぐ時代になってきましたよね。

このように、

農業界でもある変化が起きているんです。

 

それは

 

「勉強できるやつは後継がなくても良い問題」が間違っているってことです。

 

私が子供のころは男兄弟が二人以上いると一番できの悪い奴が

後を継いで、勉強できるやつは大学へ行って会社に勤めるほうが良いとされてきました

 

しかし、今は違います。

勉強できないやつはどこでも就職できますが、

農業は勉強ができるやつしかやれない時代になったのです。

 

こういうと、昔の世代(60代70代)の方は違和感があるかもしれません。

 

でも、今の農業はめちゃくちゃ頭を使うし

頭を使わずに体だけ使う農業は淘汰されていくのです。

 

これから農業を始めようと思っている人に

このれから農業で成功するには

お客さまとのコミュニケーション能力や

取引先とのビジネスを成り立たせる交渉力が必要ですよっていうと

困惑されます。

 

おそらくそういう方は

ゆったりとしたスローライフ的な農業を目指されているのでしょう

 

しかし、そんなんで農業経営が成り立つわけがありません。

ましてやおいしいものを作れば大丈夫だとか

有機栽培しているから大丈夫といった

 

都市伝説みたい農業をいまだに信じて農業を始める方が

後を絶ちません。

 

おまけにそのような経営感覚、ビジネス感覚がゼロの人に

農業を勧めているのが今の実情。そうやって農業センスのない人たちばかりが増えて

その人たちが苦しんでいます。

 

誰かが、頭を使う農業はだれでもできないので気をつけろ!って言ってやらなければいけないのです。

 

農業参入の障壁が低いって思われていいることがおおきな要因の一つですが、

そもそも農業参入は「起業」のなかで一番ハードルが高いんです

 

農業を始めるといっても

 

居酒屋、ラーメン屋、カフェを始めるのと同じ

「起業」です

最初に投資をして商売をはじめ自分でお金を稼がなければいけません

しかし、農業だけは別と考える人が多いのにいつも困惑します

 

農業もお金を稼ぐ事業である以上同じ起業であるのに

農業だけは私にもできるって「勘違いして」農業を始めてしますのです

 

脱サラして「起業」される方は

最初にやらなければいけないのが2つあります

 

それは「仕組み」づくりです

ひとつは

つつがなくモノ・サービスを供給する仕組み

もう一つはそのモノ・サービスがお金変わる仕組みです

 

ラーメン屋さんを始めるには

当然ラーメンを作ってお客さんに供給しなければいけませんよね。

それもお客様を待たせずに素早く作らないとダメ

ですからおいしいラーメンが作ることができるだけでなく

オペレーションや段取りが良くないとラーメン屋にはなれません

さらに、お客様を集めるマーケティングも必要ですよね。

さらにお客様が集まる仕掛けつまりコンセプト作りとか

店内内装のレイアウトやデザインなども勉強する必要があります

 

このようにラーメン屋さんを始めるときにラーメン作るのが

得意なだけでラーメン屋さんが務まるはずがないことぐらいは

誰でもわかるはずです。

 

同じように農業も野菜を作るだけでは成り立ちません

お客様と取引できるように交渉したり商談したり取引先との

コミュニケーションは欠かせません。

当然、決算したりする経理業務も必要ですし

従業員を雇ったら労務管理も必要です。

 

これまでサラリーマンをしていた方は

おそらく経営もやったことないし、経理も労務管理もやったことがない人たちです

 

そんな人がいきなり農業ができるわけがないんです。

 

これは農業後継者でも同じです。

 

「勉強できないほうが農業をやりなさい」では日本の農業は衰退していきます

 

勉強できる学習能力のあるほうに農業をやらせて自分で

好きなだけ稼がせる。

 

あまり勉強が得意でないほうに会社員として

決めれらた業務をまっとうすると生活が安定するという職につかせたほうが

互いに幸せなような気がします。

 

 

 


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